私たち山口製作所は、昭和33年創立以来、個々の表面処理に対するさまざまなオリジナルマシンを製造してまいりました。
そして、この長年にわたる個別のニーズへの対応は、貴重なノウハウと多彩な経験の蓄積となりました。
表面処理に限らず、すべてのマシンに共通する究極の目的は、その生産性にありますが、私たちはそこから一歩踏み込んで、お得意先、あるいはそこで働く方々、さらには、そこから生まれる製品ののユーザーにいたるまで、マシンに関わるすべての人びとに有益であることが、ここから新しい技術である、と確信しています。

私たち山口製作所が今日までつくり出してきた表面処理装置は、どれひとつをとってみても同じものはありません。
それは、ニーズの違い、取り扱う商品の違い、あるいは、マシンを設計するスペースの広さや形状の違いといった、さまざまなケースがあるからです。
なかには、微妙な動きを要求されるもの、またはスペースの関係で、一連の作業工程を従来の水平から垂直に組まなければならないものなど、特殊なケースもあります。
しかし、長年にわたりこれらのノウハウを蓄積してきた私たちにとって、ニーズにこたえることは、もはやゴールではなく、ひとつの過程となりました。
私たちの最終目標は、安全でしかも人の気持ちを考えた楽しいマシンを作ることです。

私たちが手がける表面処理のひとつが高機能化部品への展開です。
近年、さまざまな産業分野において、ステンレス、チタンをはじめとする高耐食性素材が飛躍的な伸びをみせ、これらの素材に関する、より高度な表面処理の必要性が高まってきています。
私たちは卓越した先進テクノロジーを駆使して、こうした多様な素材への表面処理のご要望に的確にお応えすることにより、航空機部品から半導体製造装置用部品、食品関連部品まで多岐にわたる産業機器の高度化にお役立ていただいています。
そして、こうした実績の積み重ねを通して、いくつかのノウハウを着実に蓄積してきました。その中でも特に、管（筒）状のもので、その内面だけを電解研磨することができる独自の技術は、装飾分野だけではなく、わずかなバリも凹凸も許されない機器の部品やクリーンルームなど、高い精度が求められる分野からも注目を浴びています。
私たち山口製作所は、これからも幅広い分野の表面処理加工を積極的に展開し、新しい表面処理の可能性をハード、ソフトの両面から探っていきたいと考えています。